「ヒストリー・オブ・ザ・ワールド」紹介
文明が興亡する5つの時代を、帝国のドラフトと征服で体験する壮大な歴史ゲーム。
2025年版は新要素の名声とダイスなし戦闘が加わり、より遊びやすく戦略的に進化。
■ゲーム概要
タイトル:ヒストリー・オブ・ザ・ワールド
プレイ人数:2〜6人
プレイ時間:120~180分
ジャンル:地政学マルチゲーム
ゲームの概要:プレイヤーは古代から近現代まで5つの時代(ラウンド)において異なる国をプレイし、領土を広げたり都市やモニュメントを建てて得点(ゴールド)を獲得します。時代を経るにつれて進出できる地域が増えていき、最終ラウンドの終了までに最多得点を得たプレイヤーが勝利します。
1991年に初版が発表されて以来、何回も版を重ねてリメイクされてきたマルチゲームです。日本ではアバロンヒル社が販売していたものが、かつて流通していました。今回は2025年にHobby Japan から発売された最新バージョンについて、ゲームの概略と簡単なプレイ状況をご紹介します。
■プレイの概略
各プレイヤーは1時代ごとに以下のプレイを実行します。
1.帝国カードのドラフト
得点の低いプレイヤーから順番に、その時代の帝国カードを1枚選び、残りを次の人に渡します。
各帝国には明確な強弱があり、発祥地とプレイする順番も決まっているため、このドラフトがその時代の勝敗を大きく左右します。
2.イベントカードの公開
この時代に実行するイベントを公開します。
3.帝国の設立
選んだ帝国の発祥地に指定されたユニットと建物を配置します。
4.帝国の拡大
ユニットを移動させ、隣接地を征服して領土を広げます。
戦闘は従来のダイス方式に加え、2025年版では「ダイスを使わない戦闘ルール」が選択可能です。ダイス不使用の場合、ランダム性はなくなりますがプレイ時間を短縮することができます。
ダイスを使用する場合は、侵攻側はダイス2個を振り大きい方の目を使用できますが、防御側はダイス1つしか振れないので基本的に侵攻側有利です。
4.モニュメントの建設
帝国の拡大が終了したら、建設できるモニュメントをつくります。
5.帝国の衰退(プレイの終了)
ユニット(ミープル)を寝かせて手番を終了する。
6.得点計算
地域(南ヨーロッパや北アフリカ等)ごとに「存在」「優勢」「完全支配」を判定し、建物や帝国固有の得点などを加えて得点を獲得する。
得点計算をしたら次の順番の帝国のプレイヤーの番になります。
■2025年版の新要素
1.ダイスを使用しない戦闘
ダイスを使用しない場合、通常の戦闘は必ず侵攻側が勝利し、防御側が防御地形にいる場合のみ双方のユニットを除去します。
2.名声
名声は、
・イベントを公開したときにイベントカードに記載がある場合
・イベントまたは帝国を建国したときに守備隊が取り除かれた場合
・イベントまたは帝国の征服時に防御側が勝利した場合
・手番の終了時に最も多くのゴールドを持っている場合
これらのいずれかの条件を満たしたときに獲得できます。
名声カードは条件を満たすと追加のゴールドや建物などを得ることができます。
■実際のゲームのプレイ状況
実際の1ゲームをご紹介します。全員初めて(または超ひさしぶり)のプレイなので、なにかルールの間違いがあるかも知れませんがご容赦ください。また、このゲームをやりこんでいる方からすると不満の残る「甘いゲーム」なのではないかと思います。
ゲーム開始時の盤面です。5人プレイでゲームボードの左下に白、赤、緑、黄、青の得点コマが並んでいます。ボードの周りをぐるっと得点表が囲っています。この得点表は、反時計回りに進みます。

筆者(青)が第1ラウンドに選んだ国はアッシリア王国でした。建国時のユニットは5なので、あまり大きな国にはなりそうにありません。

第1ラウンド終了時のゲームボードです。アッシリアは中東で「優勢」となり、青の得点は20点でトップとなりました。トップの青は名声を1つ獲得します。

第2ラウンドはペルシア帝国を選択しました。最後に選んだ割には割とメジャーな国となりました。

第2ラウンド終了時のゲームボードです。ペルシアは中東からインドまで進出し、生存することができました。差は縮まりましたが青はトップを維持しています。ここでも青は名声を1つ獲得しました。

第3ラウンドはフン族です。蛮族なので建国時に都市を造ることはできないようです。

第3ラウンド終了時のゲームボードです。緑が逆転して独走しています。第2ラウンドでは最下位だった緑はアラブ帝国を建国して得点トップとなりました。青は一転して最下位です。

最下位になったため、第4ラウンドは強力なスペイン帝国を選択することができました。イベントは「大洋貿易」を選択したので高得点が期待できます。

第4ラウンド終了時のゲームボードです。青のスペインは南ヨーロッパ、南北アメリカに進出し、得点は107点になり大逆転しています。

最終ラウンドはムガル帝国となりました。手番が早い国なのでゲーム終了時に残っているかどうか心配でした。

最終ラウンド終了時のゲームボードです。緑が選んだドイツ帝国により、インドにあったムガル帝国は征服されています。得点はかろうじて青が上回っていたのですが・・・

オーストラリアにイベントで建国していた緑の国のカウントを忘れていたことに気がつき、緑は+2点で逆転勝利となりました。

今回遊んだゲームの状況をご紹介しました。帝国の選択により、次の時代で大逆転が頻繁に発生することが見て取れたと思います。このあたりの帝国の選択を得点計算によりうまくコントロールすることが「ヒストリー・オブ・ザ・ワールド」の重要な作戦になるようです。
■こんな人におすすめ
「ヒストリー・オブ・ザ・ワールド」は、約5000年の人類史をわずか3時間程度で追体験できる地政学マルチゲームです。2025年版ではダイスなし戦闘の選択により、運の比重を調整したり、ゲーム時間を短縮できるようになりました。
・人類史や世界史が好きな人
・2人から6人で3時間程度でできるマルチゲームを探している人
・帝国を拡大して征服地を広げるゲームがやりたい人
こういった方々も、気軽に楽しく遊べると思います。

