エクリプス(ECLIPSE)5人戦リプレイ:戦艦設計と同盟が勝敗を分けた激戦
■ゲーム概要
タイトル:Eclipse(エクリプス)
プレイ人数:2〜6人
プレイ時間:180分〜
ジャンル:4X(探索・拡張・開発・殲滅)
特徴:技術・経済開発と領土拡張、戦艦設計と艦隊建設により領土を広げ、銀河支配を競う壮大な宇宙戦略ゲーム
今回のセット:基本+拡張「古代種族の夜明け」+「宇宙船エキスパンション」
■この記事で分かること
・エクリプス5人戦の展開と各国の戦略
・同盟ルールがゲームに及ぼす効果
・戦艦設計の違いが戦闘にどう影響したか
・最終得点と勝因の分析
エクリプスは、宇宙マップを開拓して銀河帝国を作り、他国と戦争をして勝利を目指すマルチゲームです。技術開発をして戦艦を改良し、自分だけの艦隊を編成して征服に乗り出します。この記事では5人で対戦したリプレイをご紹介します。開発した戦艦の性能差が戦闘の勝敗につながるという、エクリプスの魅力が発揮されたプレイです。
こちらは2015年1月の例会の記録です。
プレイヤーはToさん、Taさん、Fuさん、Kiさん、sira の5人です。それなりにエクリプスに慣れてきた時期の対戦になります。プレイボードを裏返せば、それぞれ別の異星人を選ぶこともできますが、今回も全員人類を選択しました。
■担当勢力
Toさん:白(地球企業体)
Taさん:黄(地球共和国)
Fuさん:青(地球連邦)
Kiさん:赤(地球理事会)
sira:緑(地球連合)
■使用ルールの詳細
このプレイでは旧版「古代種族の夜明け」の同盟ルールを使用しており、複数の同盟国の艦隊による共同戦闘が可能になっています。同盟ルールは現在販売されている「完全日本語版」では採用されていません。
■同盟ルール
同盟は基本セットの国交の上位バージョンで、同盟を結んだ2国は連合艦隊を組んで共同戦闘をすることができます。また、最終得点計算においてはすべての同盟国の得点を平均して得点を算出します。
同盟の利点としては、人口キューブを1つ使用できるので、経済・科学・資源のいずれかを1つ強化できます。また、同盟1つ毎に勝利点が入ってきますから、同盟国を増やすのは悪い選択ではありません。ただ、一度結んだ同盟を裏切るとペナルティがついてしまいます。
■ゲーム序盤:赤(地球理事会)の野望と緑(地球連合)のモノリス計画
ゲームは経済力の拡大に成功した赤(地球理事会)と緑(地球連合)が主導する格好になりますが、今回のプレイでは終盤までプレイヤー同士の大きな戦闘は発生しませんでした。
緑(地球連合)としては、そろそろいつもとは別の作戦で行こうと思い、最初は科学と資源を開発し、領内にモノリスを多数設置して勝利する「モノリス勝利」を狙いました。科学や資源を伸ばすには経済力が必要です。つまり内政で国力全般を発展させることになります。
ところが隣接する赤(地球理事会)は反対側の青(地球連邦)と同盟を結び、緑(地球連合)の支配宙域への通路のように(赤領域から緑領域へ侵入できるように)古代種族の住むヘクスを配置(発見)しました。赤領域から緑領域への回廊です。
赤(地球理事会)艦隊が回廊から侵攻してくると見た緑(地球連合)は先に古代種族ヘクスを攻略し、国境に戦艦と要塞を配置しました。配置したヘクスを取られた格好の赤(地球理事会)からは苦情が来ましたが、以降、赤国と緑国の間で戦力と技術の開発競争が始まりました。こうなると、モノリスを設置する余裕がなくなってしまいました。一方、白(地球企業体)は隣接する黄(地球共和国)と同盟を結びました。
次の写真は赤が設置したヘクスを緑が占拠した側から盤面を撮ったものです。右下の緑がいるヘクスになります。

■ゲーム終盤:赤(地球理事会)と青(地球連邦)の侵攻
終盤、緑(地球連合)は白(地球企業体)および黄(地球共和国)と同盟を結び、白(地球企業体)は銀河中枢の古代戦艦攻略を開始しました。これに対し、白(地球企業体)の艦隊が動いたのをチャンスとみた赤(地球理事会)は青(地球連邦)と共に自国のワープポータルから黄(地球共和国)のワープポータルのある宙域に侵攻しました。白(地球企業体)の援軍こそ期待できませんが、当然、黄(地球共和国)の反撃艦隊が同宙域に向かいました。
次の写真は黄(地球共和国)の艦隊が赤(地球理事会)の占領地に入ったところです。
赤艦隊:戦艦1、巡洋艦3、駆逐艦(インターセプター)3
青艦隊:戦艦1
に対し、
黄艦隊:戦艦2、巡洋艦4、駆逐艦1
と全力で迎撃にあたりました。数の上ではよい勝負となっています。

赤(地球理事会)・青(地球連邦)連合艦隊と黄(地球共和国)艦隊の決戦が行われましたが、赤(地球理事会)の戦艦の再生能力が活かされる前に、黄(地球共和国)艦隊の反物質キャノンが猛威をふるい、黄(地球共和国)艦隊の勝利となりました。また、白(地球企業体)も銀河中枢の古代戦艦に勝利しました。
次の写真は対戦した艦隊のアップです。

■得点計算
時間的に最終ターンとなり得点集計した結果、
白(地球企業体):
領土17点、プレイボード18点、合計35点(緑、黄と平均して29点)
黄(地球共和国):
領土9点、プレイボード14点、合計23点(白、緑と平均して29点)
青(地球連邦):
領土10点、プレイボード9点、合計19点(赤(地球理事会)と平均して23点)
赤(地球理事会):
領土11点、プレイボード16点、合計27点(青(地球連邦)と平均して23点)
緑(地球連合):
領土13点、プレイボード17点、合計30点(白、黄と平均して29点)
となり、白(地球企業体)、黄(地球共和国)および緑(地球連合)の同盟の勝利となりました。
■各国のプレイボード
ここからはゲーム終了時の各国のプレイボードを見ていきます。各プレイヤーの開発した戦艦の性能や内政状況がわかる、非常に興味深いボードです。
■白(地球企業体)のプレイボード

古代種族から入手した出力11のハイパーグリッドエンジンを積み、反物質キャノン2門を積んだ戦艦が目立ちます。ジャンプドライブと反物質キャノンを装備した巡洋艦も厄介です。あまり戦いたくない艦隊です。経済も15まで伸ばしていますから、かなり国力の伸張に成功しています。
■黄(地球共和国)のプレイボード

国力は伸びていませんが、反物質キャノンを積んだ戦艦と巡洋艦を開発しています。古代種族から入手した武装を積んだ戦艦の活躍で最後の戦闘に勝利したのでしょう。左端の戦闘勝利点13点はトップです。
■青(地球連邦)のプレイボード

科学(ピンクのスクエア)開発が非常に伸びています。反物質キャノンは戦艦にも搭載したいところでした。古代種族技術で4ヘクス移動可能な巡洋艦を活用できれば、戦局は変わっていたでしょう。
■赤(地球理事会)のプレイボード

経済(オレンジのスクエア)が15まで伸びています。もう少し長時間遊べていれば、戦艦を改良して戦闘で勝利する可能性も上がったと思われます。上段右端の要塞の改良をしているのは、緑国との国境の守りに備えた結果のようです。
■緑(地球連合)のプレイボード

経済(オレンジのスクエア)18はトップです。反物質キャノンとタキオンエンジンを開発していないので艦隊の打撃力は劣りますが、-2シールドと+3コンピュータを積んだ戦艦は、沈みにくく相手への砲撃が当たりやすいイヤな戦力になったと思われます。駆逐艦や要塞を改良するかどうかはプレイスタイルにより別れるようです。

■プレイの総評
各国のプレイボードと最終盤面を見ると、今回は戦艦や巡洋艦の性能が勝敗に直結したようです。戦闘で勝敗を決めるつもりならば、4火力の反物質キャノンと9出力のタキオンエンジンの開発は必須になるのでしょう。それと、赤(地球理事会)が緑国への回廊を設置し、結果的に二正面作戦を強いられたのは残念なところでした。
■今回の勝因のまとめ
・白(地球企業体)は経済力を伸ばし、銀河中枢の古代戦艦に勝利して得点を得ました
・黄(地球共和国)は反物質キャノンと古代種族の武装で戦闘に勝利しました
・青(地球連邦)は科学力を伸ばしましたが、戦闘に反映できませんでした
・赤(地球理事会)は終始積極的な行動を取りましたが、二正面作戦を強いられました
・緑(地球連合)は経済力トップになりましたが、モノリス戦略は崩れてしまいました
■こんな人におすすめ
・自分だけのオリジナルな宇宙戦艦を設計したい人
・改良した戦艦で艦隊戦を遊びたい人
・4人以上でワイワイ遊びたい人
・銀河を舞台とした戦略マルチゲームが好きな人

